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ヴェネツィア・ビエンナーレにアンリ・サラさん、マシュー・モナハンさんが出展

2011年にカイカイキキギャラリーで個展を開催したアンリ・サラさんが、イタリアのヴェネツィア・ビエンナーレのフランス代表として選ばれ、ドイツのパビリオンで展示しています(パビリオンはドイツとフランスの協力による)

短編のヴィデオ作品は3つの部屋にわけられており、残響が非常に少ない特別な仕様になった無響室で上映。ラヴェルが作曲した「左手用のコンチェルト」をテーマにしています。

2人のピアニストが、異なったスピードでラヴェルの曲を演奏。

「Ravel Ravel」, 2013
Projection vidéo HD sur deux écrans, couleur, son multi-canal,
durée : 20 min. 45 sec. chacun
Courtesy : Galerie Chantal Crousel, Paris ; Marian Goodman Gallery, New York ;
Hauser & Wirth, Zurich/Londres
©Anri Sala

「Unravel」(Part 1) , 2013
あるDJが、録音された二人のピアニストをひとつの曲としてremixしている作品。

「Unravel」)(Part 2), 2013
DJが実際のドイツのパヴィリオンで、完成したremix曲を演奏している映像

Projection vidéo HD, couleur, sur deux écrans pré
sentés dans deux espaces distincts. Son : discrete
2.0 (première projection) et discrete 4.0 surround
(deuxième projection).
Durée : respectivement 6’ 25” et 20’ 45”

Courtesy : Galerie Chantal Crousel, Paris ; Marian
Goodman Gallery, New York ; Hauser & Wirth, Zu
rich/Londres ; kurimanzutto, Mexico City
©Anri Sala

2012年、カイカイキキギャラリーで個展を開催したマッシュー・モナハンさんも、ビエンナーレに参加しています。モナハンの作品は、2012年の村上隆個展「Murakami – Ego」のキュレーターでもあったマシミリアノ・ジオニが企画した展覧会「The Encyclopedic Palace」で出展されています。
この展覧会は元ロープと海軍工場であった「Arsenale」というスペースで開催しています。ジオニ氏は、Arsenaleの構造を改造し、白い壁を加えた事で迷路のような空間を作り上げています。

4号室の廊下の末で、モナハンの3点の立体新作が展示されています。これまでは比較的使わなかった金属やブロンズの素材を使う事で可能性を広げています。また、柔らかい素材も使用され、モナハンが最近挑んでいる布地も作品に生かされています。同じ素材が様々な形で創作され、さびと金属のように対象的にみえるのがひとつの見所です。

作品は回りの空間と興味深い関係性を作り上げています。
また古風なスペースは様々な種類のブロンズと対話しているようにも見えます。