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シリーズ:陶芸の今!パート2

今回は、トーク2番組を行います。

第一部、村田森 × 榮木扶佐子(村田森製陶所)司会:村上隆
「カサブランカからグラナダまでの旅を終えて」

村田森の陶芸作品の販売も行います。
村田森は、2016年の11月の個展をもって、今まで行ってきた日本全国での陶芸ギャラリーでの展示販売を止めました。

理由は以下の通り

  1. 村田森のもどき作品が出てきたことに対する、自己反省と業界と自分の関係性を考え直さねばならないと思ったが故。
  2. 休みなく続けられる、制作と販売の無限ループを停止し、純粋に取材と制作にのみ集中するため。
  3. 村田森と榮木扶佐子の思考する「こうなってゆくべき」というビジョンが明確になり、ライフスタイル込みで、そこへの大きな軌道修正が必要になったから。

今回はその第一回取材を2ヶ月間、ヨーロッパで行ってきて、その報告をし、かつ、今からの制作のビジョンをお話してもらいます。作家だけではなく、パートナーの榮木扶佐子さんにも登壇して頂き、作家自身からは出てこない話をしてもらおうと思います。トークの前後には、村田森さんの作品の展示販売もギャラリー畳の空間を行おうと思っております。

第二部、村上隆 × 未定
「村上隆のスーパーフラット現代陶芸考/直前レポート&最近のFBへの書き込みに関して」

シリーズ:陶芸の今!パート2と銘打っているのには、理由があります。
12月28日に行われた奈良美智&村上隆のトークショウが、あまりにも盛り上がりすぎてしまい、これはシリーズ化して、オーディエンスの興味に答えてゆこう、と思ったからです。村上&奈良のトークに収まらず、観客席に居た、数組の方にも登壇いただき、熱すぎる話をしてもらいました。


陶芸家 桑田卓郎 × 大谷工作室


十和田市現代美術館館長:小池一子 × 森美術館館長:南條史生


うつわノート店主:松本武明 × 而今禾店主:西川弘修

Photo by IKKI OGATA

3時間半の長丁場を4組のスピーカーが熱く熱く陶芸の現在過去未来に関して話されました。
今回はそのパート2。
3月11日より、青森の十和田市現代美術館において、村上の陶芸のコレクション展が行われます。
そこへの導線引きとして、FB上で「工芸青花」の在り方に対する意見を書きました。
陶芸、工芸、美の基準点、現代美術、と横断せねばならないフラグは次々と立上りますが、まさにそれらが渾然一体となって前進しているのが今の陶芸業界だと思います。その辺をまた、ダラダラと話してみたいと思います。

開催概要

2017年2月25日(土)
14:00 ギャラリーオープン 即売開始
17:00 トークショー第一部 村田森 × 榮木扶佐子(村田森製陶所) × 村上隆
18:00 トーク終了:作品販売
19:00 トークショー第二部 村上隆 × 誰か。
入場料 1,000円

お申込みはこちら

※応募者多数等で抽選になる場合がございます。何卒ご了承ください。
当日、ご本人であることを確認できる資料(運転免許証、健康保険証、パスポート等)などご持参ください。

村上隆による村田森さん解説

陶芸家 村田森さんは、1970年、京都生まれで現在46歳。
僕(村上隆)が見てきた、存命中の陶芸家の中でも1,2位を争う天才作家です。
そして作家としてアブラの乗ってくる年頃です。(なんかジビエみたいですね。。。)
彼の父親は日本画家の村田茂樹。京都で渋い日本画を書いています。
そのことからしても村田森は芸術世界の血統であり、出るべくして出てきたDNA的な部分でも天才の根拠があるわけです。

大学在学中に、北大路魯山人の<鯰の向付け>の写しの作品を観て、
「オブジェのような、しかし、しっかりとうつわで、なんと世界の広がりを感じる表現なのだろう!」
と感嘆し、陶芸の世界に入りました。
柳宗悦の「民芸運動」に共感もし、京都の陶芸家、荒木義隆氏の元で4年間住み込みで修行し、1998年に独立。そこから約7年間程、問屋さんからの食器を受注制作していました。
兎に角安い仕事でしたが、数を作らねば食べていけないという枷を作って、自分で自分をブートキャンプ行きにしたわけです。また、、柳宗悦の唱える「民芸運動」における無名性とはなんぞや、という事も実践できて一粒で二度美味しいと思ったとか。こんな自虐的な行動と思考ができるところが村田森の天才たるゆえんです。

以来19年間、日本の陶器の歴史そのものを歩み直すような仕事をしてきました。

土を探すために、断層の入った地質地図を買い、土を掘りにゆく。
絵柄を深く学習するために絵付けの骨董を買う。そしてその学習の成果を作品にする。

生活の中のリアリティとうつわの関係性、というムーブメントの中に入って行き、その中でも群を抜いた人気の作家となりました。しかし、ココ数年、そういう立ち位置に対して居心地が悪くなり、陶芸の核心部分への求心的な想いが募り、陶芸のルーツを追いかけて、韓国の土、窯での作陶を夢見て、遂に2015年から、韓国の南部、務安という地方での作陶をはじめてしまいました。

そして2016年の11月の個展をもって、列をなすような大人気だった生活陶芸の世界での発表から、身を引きました。

その11月の個展の納品が終わるやいなや、かねてからの願望であった、西洋の染付磁器の歴史探訪の旅に出かけました。2ヶ月間の安宿旅行。北アフリカのモロッコからヨーロッパのスペイン、ポルトガル、ドイツ、ベルギー、オランダ、イギリス、観る旅に出かけて1月20日に帰国したばかり。村田森の中で、陶芸と世界のつながりのストーリーは大きく広がっています。

今回は、その村田の作品を展示し、販売もいたします。
また、トークに村田とともに登場するのは、彼の右腕にして、実生活でもパートナーの榮木扶佐子さん。
旅の中で得たものを、同行した彼女とともに、じっくりと聞いてみたいと思っています。

村上隆