The World Is A Beautiful Place (We’re Not Here For Long)

フリードリッヒ・クナス

2016年4月15日 – 2016年5月12日
開廊時間 :11:00 – 19:00
閉廊日:日曜・月曜・祝日
レセプション:2016年4月15日(金)18:00〜20:00

A Fucking Landscape, 2015
Acrylic and charcoal on canvas
66 x 94.5 x 1.5 inches

クナスの新作は黄昏のエロス

カイカイキキギャラリーは、4月15日(金)より、6年振り2度目となるフリードリッヒ・クナスの個展「The World Is A Beautiful Place (We’re Not Here For Long)」を開催いたします。写真や立体、映像作品など幅広いメディアを用いて制作を行うクナスですが、今回のテーマは『黄昏のエロス』約10点を展示予定です。

フリードリッヒ・クナスからのメッセージ

出展作品において、私は、理想化された世界へと開く窓を提供し、その後、別の世界(それほど理想的でない個人的な視点、内的な動揺)と置き換えられる、いくつかの風景を提示します。
私は自然との調和を描く歴史的なイメージ/画に興味を持っています。なぜならそれは、人にその人自身のさほど調和の取れていない現実と向き合うことを強要するからです。
これらの既存の概念の上に私がペイントすることで、遠く忘れられた戸外、ロマン主義的な風景画が生まれ変わります。
私は、プライヴェートな内面の世界と外側の理想化された世界の間にある著しい対比に興味を持っており、作品はこれらの2つの情趣、感傷がお互いの関係において展開するアリーナとなります。

本展の作品制作にあたって考えていたこと:

  1. 遠く忘れ去られた戸外
  2. ここからそこまでの距離
  3. 2016年の風景
  4. 夢を見ているときの私のIQは300であること
  5. 屋内と戸外が出会うところで会いましょう
  6. 人生は後ろ向きにのみ理解される。しかしながらそれは前向きに生きられなければならない。
  7. ものの内側をペイントしよう
  8. 共存する数々の不確実性という(による)拷問
  9. 夕焼けの空はアル中に見える
  10. 時間で汚された(染みのついた)風景
  11. アルカディア(理想郷)
  12. 日没に一人の男が酒屋へ入ってきた。彼は泣いていた。
  13. 私の全ての問題は水にまつわるものだ
  14. これらの安っぽい感覚

店主:村上隆からのコメント

僕は個人的にフレデリックの作品を多数所持しており、大好きな作家。
まさかの2回目の個展をやってくれて、彼の優しさを実感。ありがとう!フレデリック!!

彼の作風、、、皮肉なロマンティシズムに強い嫉妬を感じています。

出展作品にも、クナスの祖国であるドイツのロマン主義を思わせる風景画がモチーフとして取り上げられていて、そこに、エロティックな青春の姿、皮肉や風刺、スラングを含んでおり、風景画が「生まれ変わる」瞬間を描いていて、戦後の日本式に翻訳してみると、つげ義春的なシュールさと、水木しげる的な土着な匂いに、ドイツ的なフレーバーがかかっていて、そして呑気に返ってゆく、、、みたいな。。。
そういう感じの世界観を観に来てください!