-YES-

細川雄太

2021年6月8日(火)- 2021年6月26日(土)
※緊急事態宣言の影響で会期を変更いたしました。
開廊時間:11:00〜19:00
閉廊日:日曜・月曜・祝日

※展覧会は終了しました。
沢山のご来場、誠にありがとうございました。

※入場人数が一定数を超えた場合、入場を制限する
場合がございますのでご了承ください。

©︎Yuta Hosokawa

 

一見パロディに見えるような作品でも、先入観無く肯定的な目線で見てみてほしい。肯定的に見つめなおすことにより、そこから見え方が変わってくるのではないか。

細川雄太


2021年5月、Kaikai Kiki GalleryにてREADYMADE・©SAINT M××××××デザイナー細川雄太の初個展を開催します。
細川雄太は、アパレルブランド〈READYMADE〉のデザイナーとしてデビューいたしました。ヴァージル・アブローも注目し、アメリカから日本へ逆輸入されて瞬く間に「ストリートラグジュアリー」のトップランナーとなったブランドです。
アップサイクルをモットーに、ヴィンテージのミリタリーファブリックを再構築してバッグを製作するなど、注目の的と
なり、様々なブランドとのコラボレーションも発表し続けています。
2020年には、ロサンゼルスを拠点に活動するアーティストのCali Thornhill DeWitt氏(カリ・ソーンヒル・デウィット) との共同プロジェクトとして、新たなブランド<©SAINT M××××××(セントマイケル)>をローンチ。
リアルなヴィンテージスタイルを追求するというコンセプトのもと、新品であるのにもかかわらずまるで本物のヴィンテージと見紛うかのような質感や風合いを追求し続けています。
今回のART初個展では、服飾デザイナーやクリエイターとしてその名を世界に轟かせている細川雄太のプロダクトに用いられるグラフィックに焦点を当て、”洋服のデザインとしてのグラフィック”ではなく”アートピースとしてのグラフィック”を制作。
そして、それらART作品を制作したのは、村上隆率いるカイカイキキの三芳工場でのフルスクラッチです。
3Dデータによるコミュニケーションから出てきた立体作品も制作。
大阪を拠点とする細川氏と密なLINEでのやり取り、サンプル素材やモックアップの行き来を経て、完成した作品群にご注目ください。
アートからファッションへ。そしてファッションからアートへ。
細川氏のアーティスティックな一面をより身近に体感していただけるこの機会、お楽しみください。

カイカイキキギャラリー


細川雄太さんの展覧会を、とっても誇らしく、お届けしたいと思います。

細川雄太さんは、READYMADE、©SAINT M××××××のデザイナーですが、3年ほど前より、僕の図案を使った衣類を作ってくださったりして、とっても上手に僕とコミュニケーションを取って下さいました。
僕はそもそも、あまりコラボレーションが好きではなく…そんなはずあるかい、と思うかもしれないですけど、とにかく人とコミュニケーションするのが大嫌いなんですが、クリエイターに良い感じで言い寄られると、逆にすぐに胸襟を開いてしまうという癖がありまして、だから、クリエイターの仲間からコラボをふわっと依頼されると、ビジネス抜きにやってしまうことがホントに良くあって、自分でもなんだか嫌になります。ですが細川さんとは、本当に気心が合って楽しくやらせてもらっていました。

そのコラボで、まず大きなインパクトがあったのは、バスケットボールパンツに僕のお花の柄を、大阪の阪神タイガースのワッペンを作っている業者に作ってもらって、それをアップリケとして縫ったものがありまして、その出来が素晴らしく良くて、しばらく取材時の衣装にさせてもらいました。
とても受けが良かったし、買えないかという声が多くの人からあったので、細川さんと相談すると、50枚ほど製作することができますよということで、約1年かけて作っていただき、1着ずつ、かなり高額な値段で販売しましたが、即完売しました。今もセカンダリーマーケットで、超高額で取引されています。

細川さんの作品を色々見てると、特に©SAINT M××××××になってからは、グラフィックな柄がとても多くて、そのグラフィックなものをキャンバスに上手に置き換えたら、アーティストの作品として、展示販売できるんじゃないかと思いました。
で、それを細川さんに相談すると、もう村上さんの好きなようにやって下さいと言われたんで、僕的に、細川さんのクリエイティブの基盤とは何か?ということを色々考えて、テクスチャー、素材の選び方などを、よーく考えて、カイカイキキの埼玉県三芳工場で、フルスクラッチで制作したのが、今回の展覧会の作品群です。

というか細川さんは、そもそもそういった業者やコラボレーターを使う天才で、こういうものを作りたいっていう的確なものの言い方、伝達の仕方ということが彼の才能で、その意味で、僕も知らず知らずに彼に使われてしまっていた、と言っても過言ではないでしょう。
ですから例えば、洋服であれば洋服、鞄であれば鞄、その業界のトップブランドと、そうでもないブランドとの差というのは、コンセプトからその作品の出来の風合いまで、あと本当に微細なこだわりというのがありますが、その意味において、村上の工房でやったアートピースは、アートピースとしてのこだわりが満載しており、これ以上ないシズルを盛り込んだものになっていますので、アートピースとしての完成度、そしてすごく良い出来であることに、制作した工場としては、胸を張れるものとなってます。
細川さんも、完成しつつある作品を見てくれて、大変喜んでくださったので、たぶん、良い形でゴールを切れると思います。本当に、大変挑戦的な展覧会になったと思います。

次にですね、僕がなんでそういう風に細川さんのような方をアートの世界に招待したいのかと言いますと、そもそも僕がアーティストとしてデビューした時に、スーパーフラットという考え方を表明しましたけど、漫画、ファッション、イラスト、そしてアートというのは全てフラットに、才能が噴出している各メディアで、日本の場合は、ハイアートが成立してないので、ハイアートとしての成立の仕方を、フォームに当てはめれば良いのではないか、それが村上隆とカイカイキキのアーティストだったんですが、見事に西洋のアートシーンにハマりました。
ですので、そのフォーム、フォーマットを援用して、アイディアの才能を使えば、アーティストとしての立ち位置を確保可能な才能が、次から次へと出てくると思った次第です。
それは、日本の文化層における漫画家やラノベ、そういったところと同じで、先人の作った素晴らしい文化的遺産を真似ぶ。そこから新しいものを作るということにおいては、無尽蔵の才能が日本にはいると思い、その意味において、細川さんもその才能の中で、突出したものを感じたので、アートの世界にインバイトしております。
細川雄太さんは、その中でも飛び抜けた才能をお持ちで、ファッションからアート、おもちゃ、そして家具、建築と、その才能を広げていく人だと思います。
とても挑戦的な展覧会です。ファッション業界の人も、アート業界の人も、ぜひぜひ刮目して、展覧会を見に来て下さい。よろしくお願いします。

村上隆


▼ご来廊の際のお願い

来廊時には必ずマスクを着用いただき、入場時には手指のアルコール消毒にご協力ください。
マスクを着用されていない場合は、ご入場はお断りさせていただきます。予めご了承ください。
また、体調がすぐれない方はご来廊をお控えください。

ギャラリー側でも、定期的な換気の実施や、お客様がお手を触れる場所のこまめな消毒、スタッフのマスク着用等の感染防止対策を行います。

*展覧会開廊日と時間について
今後の状況により、営業時間の変更などや、やむを得ず休廊となる場合がございます。

最新情報は随時ウェブサイトInstagram等でお知らせいたしますので、ご来場前に、ご確認くださいませ。

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