Futura

Photo:Clement Pascal

 

プロフィール

グラフィティというものが公のアートギャラリーに認められ始めた時代のパイオニアであるアーティスト Futura 2000(本名:レナード・ヒルトン・マクガー)は、1970年代後半に早くもグラフィティにおいて革新的なアプローチ、すなわちそれ以前はグラフィティにはレター(文字)を基本としたルールが存在していたのに対して、抽象的なアプローチを世の中に示した事で知られています。彼のキャンバス作品は1980年代に注目を浴び、ジャン=ミシェル・バスキア、キース・ヘリング、そしてケニー・シャーフとともに大きなアートムーブメントの立役者となった。
Futuraは、「サブウェイ・スクール」と呼ばれるニューヨークの地下鉄グラフィティシーンにおいてグラフィティを全て独学で覚え、その熟達した色彩感覚、幾何学的な構成、そして線はワシリー・カディンスキーの作品に例えられる。そして、Futuraの友人でもあるドンディ・ホワイトやラメルジーとならび革新的で最新のダイナミズムを表現する作家として称えられている。

Futuraのキャリア、技法、そしてスタジオワークの起源である革新的要素は、数十年もの間を経た今もなお、この上ない純粋なものとして見ることができる。キャンバス、紙、彫刻、写真、グラフィックデザイン、そして大規模な壁画の中にはっきりと表現されたFuturaの創造性は、動きのある構図、むき出しの質感、そして完全なる独創的な表現によって異彩を放っている。
Futuraの作品は、ロサンゼルス現代美術館(MOCA、LA)、ニューヨーク近代美術館(MoMA PS1、NY)、ニューミュージアム(New Museum、NY)、ファンギャラリー(Fun Gallery、NY)などの著名な美術館で展示されており、最近ではロサンゼルス(2018年)とニューヨーク(2019年)で開催された展覧会「Beyond the Streets」にも参加。また、アーティストとして商業活動やブランドFUTURA LABORATORIES(フューチュラ・ラボラトリーズ)を展開しており、ルイ・ヴィトン、コム・デ・ギャルソン、BMW、ナイキ、オフホワイトなどのパートナーとコラボレーションを行っているほか、ザ・クラッシュなどのミュージシャンのアイコニックなアルバムのデザインや、ヴァージル・アブローのDJパフォーマンスビジュアルなども手がける。

Go To Top